アルピニストの野口健さんが遭遇した、高速道路での事故の映像について解説。
交通関係の仕事をしている関係上、内容は厳しめに感じるだろうが、ご本人を攻撃しているわけではないのでご容赦を。
とにかく大きな怪我等に繋がらなくてよかった。
高速道路で死亡事故に繋がるのは、このパターンが多い
まずは事故の映像を見ていただきたい。
前の車が突然車線変更をして、目の前に停止車両が現れるパターン。
発見が遅れれば追突。外に停止している車のドライバーが立っていたら最悪の場合、はねてしまい死亡事故だ。
対向車線の渋滞に気を取られた
一部報道では「対向車線の渋滞に気を取られ、気が付いたら事故車が現れた。とっさに回避して事なきを得た」とのことだ。
とっさに回避できたのは本当に運が良かったのだと思う。
この状況での回避の場合、左車線の後続車の確認などしている余裕はないだろうから、他に通行車がいなかったのは幸運だったと思う。
ただ、この前段階でもっと安全に回避する方法がある。
車間距離が近すぎる
前のトラックが避ける際の映像を見ていただきたい。
注目するのは、道路の区画線。(白の点線)
この線は、白線が8メートルでその間が12メートルの計20メートルある。
映像の下の方には速度が表示されているが、時速約95キロと表示されている。
一般的に言われている、高速道路での安全な車間距離は時速100キロで約100メートル。80キロで約80メートルだ。
それに沿って考えると、95キロなら95メートルは必要ということになる。
今回の映像での車間距離は20メートルしかない。車間距離が少なすぎると言っていい。
この前の映像がないので判断できないが、当初はそれだけの車間があったが、対向車線に気を取られているうちに距離が縮まったのかもしれない。
だが、映像だけで見るのなら、これは車間距離が近すぎると言っていい。
まとめ
今回は突然事故車が現れたというシチュエーションだが、高速道路では落下物や動物が現れたり、まれに人が立ち入ることもある。
遭遇確率は低いので忘れがちだが、そういったこともあるということを常に考えて運転してほしい。
また、ドライブレコーダーを付けて、たまには映像を確認して、自分の運転を見直すのも良いだろう。
意外に気づかないところで危険な運転をしていることに気が付くかもしれない。